レーザーで何mmまで切れる?鋼・ステンレス・アルミ・銅
当社の6 kWファイバーレーザーでは、鋼・ステンレス・アルミは25 mmまで、銅・真鍮は10 mmまで、パイプはØ15〜Ø114 mmまで切断できます。その限界を決める要因、板が厚くなると何が変わるか、限界を超える部品はどうするかを解説します。

当社の切断限界
当社の6 kWファイバーレーザーでは、鋼・ステンレス・アルミを板厚25 mmまで、銅・真鍮を10 mmまで、3,000 × 1,500 mmの加工テーブルで切断します。パイプは専用のパイプレーザーで、Ø15〜Ø114 mm、長さ6 mまで対応します。下の表は、材料ごとのアシストガスと切断面の仕上がりです。
| 材料 | 最大板厚 | ガス | 切断面 |
|---|---|---|---|
| 軟鋼 | 25 mm | O₂ / N₂ | 薄い酸化皮膜(O₂)、N₂なら塗装対応可 |
| ステンレス 304 / 316 | 25 mm | N₂ | 光沢があり酸化皮膜なし、溶接可能 |
| アルミ 5052 / 6061 | 25 mm | N₂ | きれいな切断面、厚板ではわずかに縞模様 |
| 銅 | 10 mm | N₂ / O₂ | きれいな切断面、反射率が高いため当社でセットアップ調整 |
| 真鍮 | 10 mm | N₂ | きれいな切断面、装飾グレード |
限界値は6 kW機のものです。板厚は、部品に設けられる最小の穴・長穴・桟の幅も決めます。詳しくは下記をご覧ください。
限界を決めるもの
ファイバーレーザーがどこまで厚く切れるかは、出力とアシストガスの二つで決まります。ビームは切断を止めずに進められる速さで板厚全体を溶かさねばならず、ガスは溶けた金属を切断溝の底から吹き飛ばさねばなりません。軟鋼では酸素が鉄と燃焼して熱を加えるため、厚い軟鋼もO₂なら楽に切れますが、その代わり切断面に酸化皮膜が残ります。ステンレスとアルミは、光沢のあるきれいな切断面を得るため高圧の窒素で切ります。窒素は熱を加えないので、切断はすべてレーザーの仕事です。銅と真鍮はビームの多くを反射するため、限界が低くなります。
板が厚くなると変わること
20 mm板の切断は、2 mm板の切断をそのまま大きくしたものではありません。カーフは広がり、1 mm板の約0.1 mmから20 mm板の約0.5 mmになります。切断面にはわずかなテーパーが付き、公差は薄板の約±0.1 mmから、15 mmを超えると±0.3 mm以上に広がります。切断中に熱で板が動くためです。切断速度も落ちるので、価格に占める切断時間の割合が大きくなります。
| 板厚 t | 典型的なカーフ | 切断公差 |
|---|---|---|
| ≤ 3 mm | ≈ 0.10 〜 0.15 mm | ≈ ±0.1 mm |
| 3 〜 8 mm | ≈ 0.15 〜 0.25 mm | ≈ ±0.15 mm |
| 8 〜 15 mm | ≈ 0.25 〜 0.35 mm | ≈ ±0.2 mm |
| > 15 mm | ≈ 0.35 〜 0.50 mm | ≈ ±0.3 mm+ |
カーフと切断公差の記事からの実用値であり、保証ではありません。
厚板の小さな穴
板が厚いほど、丸くきれいに抜ける最小の穴は大きくなります。出発点は板厚1 mmにつき穴径1 mmです。O₂で切る軟鋼は約0.8 × tまで下げられますが、N₂で切るステンレスは約1.2 × tが必要です。20 mm板にØ6の穴はきれいに抜けません。その穴はレーザー切断の後にドリルで開ける仕事です。
25 mmを超える板は?
当社では25 mmを超える板のレーザー切断は行いません。それほど厚い板は通常プラズマかガス切断で切り、精度が必要な箇所を機械加工します。組立品の一部が当社の限界より厚い場合も、図面一式をお送りください。当社で切断・曲げ・溶接できる部品と、別の工法が必要な部品をお伝えします。
図面に厚板の部品がある? 材料と板厚を添えて図面をお送りください。機械で切れるかを確認し、板厚に対して小さすぎる穴や長穴があればお知らせしたうえで、24時間以内にお見積もりします。